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マヌルネコの食べ物は?ナキウサギを待ち伏せる狩りと、動物園のごはん

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マヌルネコの食べ物は、ナキウサギ(ピカ)と小さなネズミの仲間が中心です。巣穴の前でじっと待ち、出てきたところを捕まえます。

あらすじ

この記事では、次の6項目を順に説明します。

  1. マヌルネコの食べ物はナキウサギと小型のネズミ
  2. マヌルネコの食べ物をモンゴルの調査で見ると
  3. マヌルネコの狩りは「待ち伏せ」が得意
  4. マヌルネコの食べ物は動物園では何?
  5. マヌルネコの食べ物からわかる暮らし
  6. 出典
岩の上に立つマヌルネコの全身(エストニア・タリン動物園)
岩の上に立つマヌルネコの全身(エストニア・タリン動物園)写真: Lysette Kadakas / CC BY-SA 4.0
目次
  1. マヌルネコの食べ物はナキウサギと小型のネズミ
  2. マヌルネコの食べ物をモンゴルの調査で見ると
  3. マヌルネコの狩りは「待ち伏せ」が得意
  4. マヌルネコの食べ物は動物園では何?
  5. マヌルネコの食べ物からわかる暮らし
  6. 出典

マヌルネコの食べ物はナキウサギと小型のネズミ

マヌルネコの食べ物の中心は、ナキウサギ(ピカ=ウサギの仲間で、耳が短く体は手のひらほど)と、小型のげっ歯類(げっしるい=ネズミの仲間)です。IUCN(国際自然保護連合)のネコ専門家グループの資料には、主な獲物としてナキウサギと、スナネズミ・ハタネズミ・ハムスター・トビネズミが挙げられています。

ときどき食べるものとして、ジリス、鳥、昆虫、ノウサギ、マーモットの子、トカゲなどの爬虫類も記録されています。死んだ動物の肉(死肉)を食べることもあります。獲物の重さは、だいたい50〜300gです。

食べ物どのくらい食べるか
ナキウサギ(ピカ)いちばん多い。中心の食べ物
スナネズミ・ハタネズミ・ハムスター・トビネズミ多い。ナキウサギに次ぐ
ジリス・ノウサギ・マーモットの子ときどき
鳥・昆虫・爬虫類ときどき。冬など獲物が少ない時期にも
死肉食べることがある

ポイントはここです。マヌルネコは、手のひらから両手にのるくらいの小さな動物を食べて暮らしています。体はイエネコくらいの大きさなので、食べ物もそれに見合った小ささです。

マヌルネコの食べ物をモンゴルの調査で見ると

マヌルネコの食べ物を実際に調べた研究があります。2010年に発表された、モンゴル中央部での調査です。研究者はマヌルネコのふん146個を集め、中に残っていた骨や毛から獲物を調べました。見つかった獲物は249件です。

いちばん多かったのは、ダウリアナキウサギというナキウサギでした。小型のネズミの仲間、昆虫、鳥、爬虫類、死肉も見つかっています。

ふわふわの毛に包まれたマヌルネコ
ふわふわの毛に包まれたマヌルネコ写真: Henry Söderlund / CC BY 2.0

面白いのはここからです。調査地にはナキウサギより数の多い小動物もいました。それでもマヌルネコは、数の多さに比べて、ナキウサギをずっと多く食べていました。研究者はこれを「ナキウサギを選んで食べている」と考えています。理由は大きさです。ナキウサギは、ほかの小型哺乳類(ほにゅうるい)の獲物より2〜4倍も大きいので、1回の狩りで手に入る栄養が多いのです。

この研究は、もうひとつ大切なことを指摘しています。中国やモンゴルでは、草地を守るためにナキウサギを駆除する事業があります。ナキウサギの代わりになる獲物がいないため、駆除はマヌルネコの暮らしをおびやかすおそれがある、という指摘です。くわしくはマヌルネコは絶滅危惧種?で紹介しています。

マヌルネコの狩りは「待ち伏せ」が得意

マヌルネコの狩りには、大きく3つの方法があります。IUCNのネコ専門家グループの資料にまとめられています。

  1. 忍び寄る:体を低くして、草や岩のかげに隠れながら近づく
  2. 歩いて追い出す:背の高い草の中を歩き、隠れている小動物や鳥を飛び出させる
  3. 待ち伏せる:巣穴の外でじっと待ち、獲物が出てきたところを捕まえる

アメリカのスミソニアン国立動物園は、マヌルネコを「待ち伏せ型の捕食者」と説明しています。体を地面に低くたもつほど狩りがうまくいき、短い足が、獲物にそっと近づくのに役立っているそうです。1頭の大人のマヌルネコは、1日にナキウサギやハタネズミ、ネズミを最大5匹まで食べるとしています。

アメリカのブルックフィールド動物園は、巣穴の近くで待つだけでなく、巣穴の中に前足を入れて獲物をつかまえることもある、と書いています。

マヌルネコは、主に明け方と夕方に活動します。昼でも夜でも動くことはありますが、狩りはうす暗い時間が中心です。動かずにじっとしている姿が多いのは、こうした狩りの仕方とも関係があります。

マヌルネコの食べ物は動物園では何?

マヌルネコの食べ物は、動物園では主にマウス(実験用などに育てられたハツカネズミ)やウズラです。野生の獲物に近い、小さくて丸ごと食べられるものが選ばれています。

東山動植物園(名古屋市)の公式ブログには、2025年に生まれた子どもたちの食べ物が書かれています。生後4週を過ぎたころから餌に興味を示し、8週ごろには小さめのマウスを1頭あたり5匹以上食べるようになりました。生後12週を過ぎると離乳(りにゅう=母乳をやめること)が終わり、マウスより大きいウズラも食べられるようになったそうです。

アメリカのコロンバス動物園では、マウス、ラット、ウズラを与えています。

埼玉県こども動物自然公園の飼育員のブログには、季節によって餌の量を変えていたことが書かれています。野生のマヌルネコが夏と冬で食べる量が変わるのに合わせたもので、夏と冬で体重が1.5kgほど違った個体もいたそうです。

動物園の餌の内容や与え方は、園や時期によって変わります。ここに書いた内容は、各園の公式ブログなどに載っていた時点のものです。餌やりの様子を見たいときは、出かける前に公式サイトで確認してください。

マヌルネコの食べ物からわかる暮らし

マヌルネコの食べ物を知ると、マヌルネコの暮らしが見えてきます。ナキウサギは、モンゴルや中国の高い草原に多い動物です。その草原の岩場で、巣穴を見つけ、じっと待ち、短い足で一気に飛びかかる。マヌルネコの体つきも、ふてぶてしく見える顔も、この暮らしに合わせてできています。

マヌルネコの生息地やマヌルネコとはどんな動物かもあわせてどうぞ。ペットとして飼えるかどうかは、マヌルネコはペットにできる?で説明しています。

出典

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